フレアとユラが、その演奏に聴き入っていると、周りの魚たちも気持ち良さそうに、ゆっくりと泳ぎはじめた。

フレイヤース宮殿に張られた結界の周りには、いつの間にかエイやイルカが集まり出して、フレアたちの頭上を旋回していた…

フレアは目の前に置かれた、七色サンゴの胞子とイルカたちとロイズを見ると、花のように笑った。

ロイズもセーユを演奏しながら微笑むと、それに答えた。



海底の王国の一つ…フレイヤース王国の宮殿の午後は、穏やかに過ぎて行った…

これから起こる、そう動など思いもせずに…