『・・マリア。』 聞き慣れた私の名前。 だけどあなたがその名を呼べば、 初めて呼ばれるような感覚に陥るのです。 『マリア・・俺だけを見てくれ。』 夢のなかであなたが悲痛の声で言う。 何故そんなに悲しい声で言うの? 悲しまないで。 『アル・・・。』 夢のなかで彼の頬にゆっくり唇を当てた。 ゆっくりおやすみになって、アル。 </font>