『あのこは
命をかけてでも まもらなくてはいけない

だが、日代里とわしの子じゃ。
のぉ、日代里。』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー龍華side


母様が嫌いなわけではない。
父様が憎いわけではない。

ただ、ただ、辛いのじゃ。苦しいのじゃ。
疲れたのじゃ。哀しいのじゃ。

今の我には負の感情しかない。

『....ウゥッ』

すすり泣く声が聞こえる。

「だれぞ、そこにおるのか?」

涙を拭きながら たずねた。

『....おらぬ』

誰かが答えた。

「我の名は 神楽一族の龍華と申す。」

『....わ、我は
内辺一族の響愛と申します。』