大丈夫じゃ、日代里
『水紀様、私をおいて
お逃げください。
水紀様のためならこの命
消して惜しくはありませぬ。』
そう言って 外に出た日代里は
緑紀にとらえられた。
「お主が水紀を
惑わす乙女か。
今ここであやつのことを
好きではないと言えば離してやろう。」
『私は、水紀さまが、
好きです。恋におちるのは
仕様のないこと、それを
あなたたち神が認めぬとは
おかしいとかおもいませぬか?
あぁ、水紀様
怖いくらいに愛しております。』
そういった日代里を
消そうとするは緑紀の剣。
「日代里、おぬしは
なぜ 恐れぬのじゃ。」
『愛でございます。』