「安曇、なにやんの
私ほんとーに、なにもできない」
『大丈夫じゃ、
亜美の手をみればわかる。
気が溢れておる。』
「そんなこと
わかんないよー」
『つべこべいわず
さっさとこんか』
「はーい。」
っていってもさ
私が当主に?みんなを守る?
無力な人間な私には無理だよ。
『亜美、これを動かしてみろ』
そういって
目の前のツボをやわらかそうな
肉球でつつく安曇。
「どうやんの?」
『みえぬか。
やり方はおのずから見えてくる
はずなのじゃが。』
「そんなー。。。」
『んー、昔話でもするかのぉ。
恋に惑わされた 龍と娘の話を。』