それは綺麗な模様の薄いマットだった。

「わざわざ強引に連れてきたのも、これ渡したかっただけなんです。少しでも仲良くなりたいなと思って。お近づきの印です」

リヴィエルは高級品を見るかのようにマットをしみじみと眺めた。

「本当に素敵だわ。こんなに高そうなものもらっちゃっていいの?」

「俺、実は将来武器屋目指してて、試作品の1つなんですよ。色々と仕掛けあるんで、いじってみて下さい、是非」

「どうもありがとう、大事にするわ」

そう言ってリヴィエルが微笑みかけると、ゼルはドキッとして顔を真っ赤にした。