一方のリヴィエルは、屋上へと続く階段前まで連れてこられていた。階段で手を引っ張る気は流石にないらしく、手を離した。

「そろそろかけっこは終わりよ。用件を先に言いましょ」

リヴィエルが優しい態度で切り出した。


さっきまで手を引っ張っていた男が最初に口を開いた。Gパンとシャツの組み合わせが決まっていて整った顔をもっと引き立たせていた。


「俺はネイダだ。突然の連行、悪かったな。俺は特に用事はねえんだけどさ、こいつがお前に用あるらしくて手ぇ貸したんだ」

するとネイダの横に縮こまっていた男も自己紹介を始めた。