先生がしびれをきらして怒り出すギリギリまで待ってから、ヘレネは再び口を開いた。

「ナイトメアと、魔女。完璧、でしょ?」

先生を上目遣いで見ながら7回折った指を開いておどけて見せる。

自分が逆に弄ばれたと分かって腹が立った先生は、「やはり許してやらん」とだけ言うと鼻息も荒く教壇へ戻ろうとした。

ところがヘレネがぶりっこのように文句を言いながら先生のズボンの裾を掴んだので、教壇にたどり着く前に派手に転んでしまった。