「紗…ち…!紗ー和ーちんっ!!」



……ん?
呼んでいたのは後ろの席の佳代だった。

あたしはまだ眠いのを我慢しながら顔を上げた。


「佳代…なに?」

「なにじゃなくてっ!紗和ちん指されてる!!」
佳代は小声でしゃべった。

「へっ……?」

ふと前を見ると 先生が呆れた顔でこっちを見ていた。

「山口さん…今説明した事を言ってください。」


げっ…
寝てたんだから分かるわけないじゃんっ!!泣



「…わかりません。」
あぁ…大恥かいた……
あたしばかだなあ。

「今度からは、しっかり聞いていてくださいね。」





もう
先生見逃してくれてもいいじゃん…