「う、うぇん、えん」 涙がとまらない。 「ちょ、あぶない、どいてー」 なんか聞こえる。空耳か。 「まじであぶねーって、どけー」 …? どけって… え。 後ろを振り返れば猛スピードで自転車に乗った男の子が向かってくる。 そう、ここは下り坂の真ん前。 頭の中パニックでいると、 「まじ危ないーどいて」 とりあえず私は即座に横にすり抜けた。 男の子はそのまま前の壁に激突。