「あ、そういえばくろちってどういう漢字?こう?」



藍倉はその場にしゃがみこみ、
砂に〔黒知〕とかいた。   



「違う。かしてみ、」

俺は藍倉が持ってた枝を取り、

〔黒地〕と書いた


「なるほどー」


藍倉はそう言いながらも多分下向いてたから、涙をながしてだろう。


砂に小さなしずくが何粒も落ちてた。





俺は思った。




こいつが好きだ。