「結城…か」

同じくらいの年齢で
それでも頼もしそうな執事。
どんなことをしてくれるのだろうか?

私はお風呂に入り着替えてから
宿題をした。

すると…

(ガチャっ

「お嬢様、失礼します」
結城が入ってきた。

「ゆ、結城⁉︎」
「どうなさいました?」
「の、ノックくらいしてほしいわ‼︎
びっくりしたじゃない‼︎」
「申し訳ございません。しかし、
執事は主の部屋のドアを
ノックせずに入るのが
常識とされておりますゆえ、
ノックをせずに
入ってしまいました」

私は初めて知った。
確かに、今までドアを
ノックされたことがない。

「初めて知ったわ」
「そうでございましたか。
それでも驚かせてしまったことに
変わりはございません。
どうかお許しを…」
「ええ、許してあげるわ」
「ありがたき幸せ」

そう言った結城は一礼をした。

「それより、用は?」
「ディナーはどうなさいましょう?」
「そうね、今からいただこうかしら」
「かしこまりました。
すぐに用意してきて参ります」

結城はダイニングに行った。

(なんて、頼もしいの。
それに…すごく、物知りなのね)


私はディナーの用意が終わるのを
楽しみに待った。