(なぜ、お嬢様はあんなに無理してまでも
学校に行きたがるのでしょうか…。
もしや…、好いている方でも…)


僕は疑問に思いながら
学校まで走っていく。

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僕とお嬢様は同い年。
僕も実は中学校に通っていたのです。
しかし、鳥羽家の執事になってからは
なかなか実家に帰れず、
中学校にも通えなくなってしまいました

家族のことも大切だけど
今は彼女…お嬢様の執事である以上、
第一にお嬢様のことを考えています。
もちろん、恋愛感情とかは無しで(笑)

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学校に着いた。

僕は旦那様に頼んで
有栖川中学校長に
僕が来るということを伝えてもらった

校長室に入る。

「失礼します。
鳥羽家の執事の結城と申します」
「よくいらっしゃいました」
「…お嬢様のご様子は…?」
「そうですね…、
素晴らしい生徒会長だと思います。
特に問題も起きてないので
心配しないでください」
「そうですか…、
ありがとうございます」

僕は深く一礼をした。

「あの…今日からしばらく
学校内を見せてもらいたいのですが…
お嬢様の様子見も兼ねて…」
「もちろん、いいですよ」
「本当にありがとうございます」

校長先生は僕に向かってニコッと笑った

「では、失礼しました」

そう言って僕は廊下に出て行った。