抽選会から2日。



いよいよ開幕だ。
開会式の入場では
彼らがすごく
輝いて見えた。



選手宣誓をする
翔太先輩も
すごくかっこよかった。






今日の初戦。






絶対に落とせない。










前に、陽斗に聞いたことがある。







「俺には小さい頃からずっと一緒に野球してた幼なじみがいる」って。



誰なのって聞き返した時。




「宮帝高校1年キャッチャーの
中宮悠介」と
彼は答えた。




その時の彼の表情は
ライバル視してるはずなのに、
なぜか優しそうに笑っていた。



それだけ、陽斗にとって
中宮くんは大きな存在だったのだろう。


「俺はさ、悠介とバッテリー組んでたんだ。でも…、悠介は怪我をした。それが…、中2の冬。俺が悠介とプレーしたのはその冬で終わりだった。だから、今の俺の夢は。たとえ、高校が離れてても、同じ場所で同じ舞台で、しっかりと向き合って…あいつと…悠介と勝負をすることだ」


少しだけ声が
震えていたのを覚えている。






京都代表。








そのあとの高校の名前は
陽斗にとっての















最高の高校だった。












『京都代表:宮帝高校』






それは…私にとっても
特別な高校だった。










「咲英…元気にしてるかな…」