玉川君がまた不機嫌になる理由も分かる。



玉川君のせいじゃないから。


全部、私のせい。



洸ちゃんを傷つけたのは、私だ。


ふられたのは自業自得。





「ごめん。……違います」

「本当橘ってお人好しだよな。でもそれって損もするけど、俺は橘のそういうとこ好き」

「分かったから……もう離れてくれる?」




いよいよこれ以上はヤバイと思って言ったのに。




「全然分かってないじゃん」




玉川君が私に顔を近づけようとすると、玉川君の重さが掛かってベッドがギシッと鳴った。





(うわ……キスされる……)