(このままこの部屋にいたらヤバイ気がする……出ないと)




「玉川君、私もう帰ります」


「何で?」


「夕ご飯の支度しないと」


「ああ、そっか……うん、分かった」




理由を言うと、すぐ玉川君の手が肩から放される。


それと同じタイミングで、私はソファから立ち上がって玄関に向かって歩こうとした。






「じゃあ、またね……」


「なーんてね」






それから3秒後、後ろから手を掴まれて驚きながら振り向くと、玉川君が笑っていた。