私も優希ちゃんと玉川君にはまた付き合って欲しい。出来る事なら別れて欲しくなかった。






「中学の時の相沢さんの黄金伝説知ってる？」

「黄金伝説？ミヤビちゃん、それなに？」

「相沢さんはなぁ！クラスでいじめられてた子を守って、いじめてた女子一人一人の家に説得しにいったんだ！」

「説得……？」

「もういじめないでって！いじめるなら私をいじめろって！その迫力に負けて、その子もいじめられなくなったって！これって、相沢さんだから出来る事だよ」






ミヤビちゃんの話を聞いて、何だか優希ちゃんらしいと頷ける。
まっすぐで自分に正直で自分と同じくらい周りを大切にしている。
だから幸せになって欲しいって心から思えるんだ。




「そうだね……優希ちゃんらしいね」

「協力してよ！玉ちゃんと相沢さんがより戻すように！」




ミヤビちゃんの言いたい事も本気で分かる。
だけど。





「それは、無理。ごめんね、ミヤビちゃん」