玉川君ももっと相沢さんの気持ちを考えて発言して欲しい……。



真っ直ぐな目で見つめられながら率直な言葉を囁かれると、心からそう思った。





「橘、大好き」


「ちくしょおぉぉぉ!! 公開告白かこらぁぁぁ!!」


「優希、うるさい。……ねぇ、橘」






おいでおいでと手招きされて、今度私は顔を玉川君の方へ近づける。






「何? 玉川君……」





そして耳元で聞こえてきた言葉に、一気に体中を熱くさせた。





「授業中、こっそり手繋ごう?」





(な、な、何言って……)





「お願い」


「む、無理……」






余裕そうににっこり微笑む玉川君は、やっぱり動揺する私なんかに比べて何枚も上手だ。