相沢さんはバランス良く、フェンスに跨って座る。




と、その時。


一面の空を覆った白い雲と。


相沢さんの天使のような笑顔が重なったと思ったら。





「涼花大好き。バイバイ」


「あ……相沢さぁぁぁぁん!!」





ぐらりと外側へ揺れて相沢さんはそのまま下へ……




落ちずに、私の後ろから伸びてきた手に、パシッと手を掴まれて命拾いした。



その手の主は、玉川君だ。






「君達、青春映画でも撮ってんの?」





いつの間にか私の後ろに立って、クールに相沢さんを降ろす。