朝のHRが終わると、私は席についたまま次の数学の準備をする。




HR中もずっと教室にいるのが気まずくて居心地が悪かった。




これから相沢さんに何をされるんだろう、と不安な事しか考えていなかった。






「おいコラ。ちょっと顔貸せや」






嫌な予感を的中させるように、机の前に立ち塞がった相沢さんから冷たい目で睨まれると、無言で立つ。




屋上に呼び出された時みたいに、相沢さんはくいくいと人差し指を動かす。






冗談とか言う空気じゃない。





周りからは普段通り楽しそうに喋る生徒達の声が聞こえるけど。