何かされるわけじゃないだろうし、たまたま拾ってくれただけかもしれないけど。
玉川君って……いつも何を考えてるのか分からない。
だから、こうして近づかれるとドキドキする。
「返して……」
「くださいは?」
「ください……」
「はは。素直だね、橘は」
玉川君は俯きがちな私の頭を笑いながら撫でると、私の出した右掌の上に乗せた。
玉川君って……いつも何を考えてるのか分からない。
だから、こうして近づかれるとドキドキする。
「返して……」
「くださいは?」
「ください……」
「はは。素直だね、橘は」
玉川君は俯きがちな私の頭を笑いながら撫でると、私の出した右掌の上に乗せた。