その後10分ぐらい経つと、書き終わったのか藤崎君が鞄と原稿用紙を手に持って教室から出て行った。





(やっぱり頭良いと、こういうのも書くの速いんだ……)




何を書いたら良いのか悩む私とは違う。





私なんて、さっきからあまりシャーペンが進まないし。




疲れてふう、と息を吐くと、私はまた原稿用紙に文章を書こうとした。




すると、消しゴムを床に落とす。