多分相沢さんの気持ちも、藤崎君の気持ちも分かっていなかった。





授業が終わって放課後。




夕焼けに照らされた教室に、今日の反省文を書く為、玉川君と藤崎君と一緒に残っていた。




玉川君は一番後ろに座る私の前に座り、藤崎君は私達と同じ列の一番前に座っている。





教壇にいる男の教師は、生徒指導の怖いって有名な教師。





「玉川、藤崎。今後、暴力はいかんからな〜。好きな女子を取り合うなら、暴力じゃなくて誠意を見せにゃいかん」






私達にそう話しながらニコニコと笑っているけど。





(絶対嘘の噂、この人のせいだよ……!なんか勘違いしてるし!)





二人が何も言わず静かな中で、私も黙ったまま心の中でつっこんだ。