(えっ?何してるの。……前だったら絶対学校でこんな事しなかったのに……)





慌てて両手で胸を押し体をはなそうとしても、藤崎君の手がギュッと腕を掴んでいてはなれられない。




こんなところ、誰かに見られたら困るのに。










「ちょ!洸ちゃん!何でこんな事するの……?」







ようやくはなして貰えると、途端、じっと藤崎君の顔を見据えながら口を開いた。




藤崎君はそんな私に、冷たい目で聞き返す。








「まだ俺の事好き?」



「え……何でそんな事聞くの」







そんなの、好きに決まってるじゃん。



まだ別れて全然経ってないのに。




未練たらたらで、忘れようとしたって無理。