「洸ちゃ……あ、いや藤崎君」





すれ違おうとする藤崎君を呼び止めると、藤崎君はニコリともせず私を見て立ち止まる。




手には紙パックのミルクティー。




そういえば洸ちゃんって、いつもこれ飲んでる。





「……何?何か用?」


「えっと、あのさっきはごめん。ありがとう」





涼花がそんな事するわけねーだろって言ってくれて嬉しかった、とは言えなかった。