私、バカだけど、そんな事があり得ない事ぐらいは分かる。


洸太君はもう、私の事を嫌ってるんだから……。





「玉川君、良い加減にしてよ!」

「ほら、藤崎の顔見てて。とくに眉間」





怒りながら暴れるものの、玉川君の力が強く離れられない。



私は渋々と洸太君の顔を見た。





すると、ちゅ、と音がしたと同時に頬に柔らかい感触がして、目の前の洸太君の眉間にも沢山のシワが寄ったのが分かった。





無論、私の眉間にも。