………ゲホッ…コホコホ 「…ん」 熱のある体に、夏の風が何時間も当たり続けていたので、体は重たく、咳も出るようになっていた。 「……ゲホッ…ゲッホ…」 重たすぎる頭をなんとか起こして座ると、クラクラして座っているどころじゃない。 薬も飲めず、何も食べれず。 本当なら連絡したほうがいい。 高島先生にも。蒼にも。 だけど、 リビングに置かれた携帯電話を取りに行くなんて… この体じゃできることじゃなかった。