「……さん、蒼さん?」 「へっ……? あ、ごめんなさい。ぼーっとしちゃって……」 その男性に見とれてたなんて 口が裂けても言えない…… 「あの、そちらは……?」 「あぁ、この子は前に話してた男の子なんだ。」 「この前…… あっ、もしかして……」 「そう、そのもしかしてだよ。 君と似たような病気で、抗がん剤治療を したら 治って、高校に通っているっていう 話。 その子が、僕の隣にいる子だよ。」