今日は真っ青な空に遠くに入道雲が見えた。


 「もう夏か」


セミの鳴き声がその象徴だった。


 「夏休みどうする?」


蓮の方を向いて聞いた。


 「お前さ、受験生ってこと忘れてんだろ」
 「いつも放課後遊びまくってんの誰よ」
 「お前だろ」
 「蓮もでしょ」


私たちは苦笑いをして正面を向いた。




 「昼飯どうすんの」


瑞樹が先生のところから戻ってきたらしく、自分の席に座った。


 「今日は茜と食べる」




 「今年の夏は何すっか」
 「「お前もかい!」」


あたしと蓮が声を合わせてツッコんだ。


 「え?」


びっくりする瑞樹の顔は面白かった。