この日の授業が終わり、あたしたちは学校を出た。


 「彼女可愛いの~?」


自転車に乗っている蓮に言った。


 「さぁな」
 「いつからの知り合いだよ」
 「う~ん…四月?」
 「どこが好きだって?」
 「やりがいを感じるとき」
 「そうじゃなくて、蓮のどこが好きだって?」
 「あー…気が利くところだって」
 「何て告られたんだ?」
 「告白?何の話だ?」


 「「「…………」」」

三人とも足を止めて、蓮は振り返った。


 「は?」
 「は?はこっちだろ」
 「蓮に彼女ができたんじゃないの!?」
 「なんでその話になるんだよ。ま、彼女も欲しいけどな」


蓮が再び自転車をこぎ始めてあたしたちも後を追う。


いや、いや。彼女できたんじゃなかったの!?


あんたがそう言ったからこっちだって思ったんじゃん!


 「馬鹿な勘違いだ。二人とも」


馬鹿なのはそっちじゃん!


あー…寂しがって損した!!