あたしは全然…


 「ま、ノープランも良いと思うけどな」


瑞樹に言われたくないよ!


ま、それが瑞樹の優しさだって分かってるから許すけどね。


街灯が消えかかった道で段差につまずいて転んでしまった。


 「ドジだな」
 「うるさいなー…痛ぇ」
 「立てるか?」


立つと膝から血があふれて出てきてすごく痛かった。


 「ほら…」


なに、この体制。


瑞樹が私の前で座り、背を向けている。


これって…


 「お、おんぶ?」
 「早く乗れ」
 「い、嫌だ」
 「早くしろよ」


腕を強く掴まれて無理やり背中に乗せられた。


 「バー!ヤー!モー!」
 「うるせーよ」
 「何、早くおろして」
 「……」


もう…なんなの?一体。


恥ずいじゃん。皆見てるし