私の斜め後ろに座っている戸田蓮(とだれん)も自分の席に深く座った。


 「だから…」


授業のベルが鳴り先生が入ってきた。


私は瑞樹と蓮を睨んだ。


二人はあたしを見て微笑み授業を受けた。




授業が終わり、瑞樹が机に頬杖をついて聞いてきた。


 「テス勉してっか」
 「あー…全然。ってか意味ないし」
 「ま、お前らしいな」


蓮が下の自動販売機でジュースを買ってきていて、瑞樹に一本渡した。


 「あたしのは?」
 「寝坊介にはあげない」
 

あたしは二人の方を向くのを止めて真っすぐに机と向き合った。


 「はぁ…今日はホントついてないな」
 「そんなこと言うなよ」


頬っぺたにピーチジュースを当てて蓮が笑った。