「瑞樹と蓮はあたしがいないとだめでしょ?」
瑞樹が光の中で笑った。
もうこんな話はしたくないな…
二人とも大切で大好きだもん。
「俺もそう思ってたから、なんか…安心した」
あたしの髪をくしゃくしゃしてきたが、その瑞樹の眼はなんだか悲しそうに見えた。
本当のことなんて分からない。
瑞樹があたしのことをどう思っているかとか、蓮がどう思っているのか。
今の答えはただあたしが三人でいられるための口実だったかもしれない。
「帰るか」
「おう」
帰り道は瑞樹と何も話せなかった。
瑞樹もそうだと思う。
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