どんな友達でも苦ではなかったけど、なんだか昔から知っていたような…
淡い気持ちになった。
だからあたしは二人を大切にしたかった。
強くそう思った。
やわらかい風が頬をかすめて、記憶から抜けた。
今でもそう思っているんだよ?
二人にちゃんと届いてるかな
「そういえばあのゲーセンで撮った写真、まだ持ってるか?」
「うん。これでしょ」
スマホを瑞樹に差し出すと、細く微笑んで
「懐かしいな」
と呟いた。
初めて二人を撮った写真。
馬鹿なことしかこれまでも撮ってないけど、大事にしたくて。
ずっと残していた。