「それよりさ、これからどこ行く?」


あたしが話を破って別の話題に切り換えた。


 「なんでそうなるんだよ」


秋津は面倒臭そうに言った。


 「ゲーセンなんてどうだ?」
 「あ、いいね」
 「だから…」
 「行こう、行こう」


戸田は行く気満々のようだが、秋津はそうではなさそうだった。


 「秋津は?行かないの」
 「上の名前で呼ぶの止めろよ」


あたしと目をそらしながら秋津が言った。


 「じゃぁ、瑞樹と蓮ね」


本当だったらニックネームをつけたかったけど、なんだか秋津が可愛くて止めることにした。


そして、ゲーセンにむけて足を進めた。


瑞樹も面倒くさそうに付いてきているようだった。


 「結局付いてくんのかよ」
 「うっせーな、さっさと行くぞ」


あたしたちは瑞樹のあとを追いかけた。