「今日はどうしたのかしら?」


保健室に入ると先生が微笑んでいた。


この先生はとても優しい。


が、絶対裏の顔があるとの噂がある。


 「あー…酷い怪我ね。喧嘩なの?」


あたしたちは何も言ってないのに一人で会話をし続ける先生に少し引けた。


 「ま、平和で何よりね」


先生は一息ついて二人のけがを見た。


 「篠田さん」
 「え?あ、はい」
 「秋津君の手当てしてあげて」


うわ~最悪のパターン…


 「女子なんだから」


いや、いや、女子だからってさせるもんじゃないでしょ。


嫌々秋津の目の前に膝を立てて口元に消毒液を当てる。


 「痛い」
 「す、すいません」