「あ、そうだ」
 

今度はあたしが瑞樹を呼び止めた。


 「何だよ」
 「あたしたちってそんなに仲良いのかね」
 「普通だろ。ってかなんで」

 「いや、茜がさ。あたしたち特に仲良いってさ」
 「当たり前だろ。俺等が仲が悪いことはないんだからな」


あたしは袋から、さっきまで食べていたソーダ味のアイスをもう一本開けて口に入れた。


アイスがじんわり、口の中で溶けていった。


もう一本取り出し、瑞樹に差し出した。


 「ん。やる」
 「…いらねぇよ。自分で食って太れ」 


あっけなく断られ、袋の中に戻した。


 


結局そのあとは特にそう言った話はなく、あたしの家の近くまで付いた。


 「じゃぁな」
 「バイバイ」


手を振ってあたしたちは別れた。