「お前さ」
アイスを買って蓮と分かれ道で別れて瑞樹と二人、夕日に背を向けて歩いていた。
「ん?」
右手にはソーダ味のアイスを食べる手を止めて振り返った。
「………」
「何よ」
アイスを下して瑞樹を半身で見ている感じだった。
「そんなにアイス食ったら…太るぞ」
「は?それ言うためにわざわざ呼びとめたの?」
「止まったのはお前だろ」
「……」
言葉が出なくて固まってしまった。
瑞樹がいつもより違うような気がした。そわそわして、照れた時に見せる首に手をやる癖が出ていた。
しかし、何に照れているんだろう…不思議だ。
「なんでもねぇよ」
「折れた」
「黙って行くぞ」
「んー」
再び歩くのを再開させた時は、瑞樹が私の前を通っていた。