ガラッ

更衣室の戸が開く音がした。
(ハッ皆もう帰る用意できたのかな?)
慌てて服を着替える麻理子、見渡すと 確かに数人は帰ってしまって、先ほどの賑やかさが無い。

カツカツカツ・・
足音が近づいてくる。

「石川・・・さん?・・・かしら?」
振り向くと夕子が胸の下で腕を組んで目の前に立っていた。
「はい・・」
返事をすると、夕子に頭の先から足元までを見渡された。まるで品定めをされているかのような気分だ。
「あの・・なにか?」
「あなた・・・龍とどこで会ったか知らないけど・・・もう龍とは話さないで」
「え?」
「あ、やっぱり彼女さんだったんですか? あーそれで携帯の待ち受けに・・」
「あなた、龍の携帯見たの?」
驚いたのか、更に脅しをかけて睨みを効かす夕子。
(うわぁ・・・・こわぁ・・一緒に泊まったなんてバレたら・・・ひゃぁ)