「どこが、爽やかなのよ。」

「おっかしいわね~・・・。」

実里は、あごに手をあてる。

「て言うか、雫。ちゃっかし、間宮くんと手まで繋いじゃって。」

実里は、笑いながら言う。

「え?」

わたしは、自分の手を見る。

「いやっ・・・違う!!違うってば!!これには、ちゃんと理由があるんだからっ!!」

わたしは、顔を赤くしてあわてて手を離す。

「またまた、じょうだーん。誤魔化しても無駄だよん。」

実里は、にやけた顔でわたしを見る。

「だから、もうっ!ちゃんと、聞いてよ!」

わたしは、必死になって言う。

「はいはい。その話は、帰りにでもゆっくり聞きますから。」

そう言って、実里は、わたしの背中を押して歩きだす。