「わかったわ。とりあえず、一緒に教室に戻りましょ?」

「え・・・?」

少年は、顔をあげる。

「どうして・・・?」

「え?どうしてって・・・そりゃあ、まぁ・・・同じクラスだから?」

わたしは、頬をかきながらそっぽを向いてつぶやく。

「でも、一緒に戻る必要はないよね・・・?」

少年は、ボーッとした目でかすれた声でつぶやく。

「・・・っ。そ、それはそうだけど・・・。」

わたしは、身体を引いて少年を見つめる。

「1つ・・・聞いてもいい?」

「何・・・?」

少年は、校庭のほうに身体を向けて返す。

「何しに屋上に来たわけ・・・?」

わたしは、腕を組んで少年をちらりと見ながら言う。