「どうしたの?ひより。」

「えっ?」

わたしは、なっちゃんを見る。

なっちゃんは、わたしの顔をのぞきこんでじっと見つめる。

「う、ううんっ。何でもないよっ・・・。」

わたしは、首を振る。

「そ、それよりっ・・・早く帰ろっ・・・?」

わたしは、歩き出す。

「あ、待ってよ。ひより。」

後ろから、なっちゃんが付いてくる。

「夏休みに入るから、楽しみにしてるところ?」

なっちゃんは、わたしの後ろでそっとつぶやいた。

「は・・・はぇぇ!?」

わたしは、不意に立ち止まった。

ドンッ。

「あたっ・・・!!」