「ここは、お前が来るようなところではない・・・。なぜ、また来たいと思う?」

あやとは、冷静に言う。

「それは・・・この場所が気に入ったからです。」

「・・・。」

ゆっくりと風がなびく。

あやとは、じっとひよりを見つめる。 

「そうか・・・好きにしろ・・・。」

そう言って、あやとは背を向けた。

「ありがとうございます。では、今日は帰ります。」

ひよりは、頭を下げる。

「それじゃあ、また。」

ひよりも背を向けて歩きだす。

「・・・。」

あやとは、振り返ってひよりの後ろ姿を見つめる。

「変わった奴だ・・・。」