「ただいま...」

「おかえり、
 何処へ行ってたの?」

母に尋ねられた

「ちょっと、桜見てた」

「もう満開で綺麗だものねぇ」

「うん」

「お兄ちゃん!遊んで!!」

今年小学3年生になった妹が
俺の足に掴みかかる

「よぉし、何して遊ぶんだー?」

「えーっとねぇ...」

「二人とも明日から学校でしょう?
 ちゃんと準備出来てるの?」

「あ、やべ」

「お兄ちゃんまだなのー?」

「はっはー...」

「さっさとやっちゃいなさい!」

母にそう言われ妹は俺と遊べなくて
不満そうだった

部屋に戻り便りを確認した

そして黙々と鞄に教科書を入れた











その作業を全て終え、
俺はベットに寝転がった

「ん?」

ポケットに違和感を感じて取り出した

「あー、コレどうすっかな...」

先ほど拾った簪を眺めた

持ち帰ったのは良いものの...
あのまま置いてた方が良かったんじゃ...
明日学校の帰りに戻しに行こう。うん。