「はるちゃん…」
「遥…」
二人を心配させたいわけじゃないのに…
「ごめっ…」
なんとか涙を止めようとすると前からスッと手が伸びてきた。
びっくりして顔をあげると
桜樹くんが立っていた。
「…どうした?」
「何、あんた。」
桜樹くんの登場に対して佳奈ちゃんが突っかかる。
「ちょっと、椎名さん借りる。」
「へっ…?」
考える暇もなかった。
桜樹くんが私の手を引いていて、丁度ついた駅で降りて…
後ろから加奈ちゃんと桃ちゃんの声と青華の女の子たちの声が聞こえたけどそれが気にならないくらい心臓がうるさかった。
いつの間にか…涙も止まっていた。