ミス西学?

読モ?


なんのことだろう…?



教室に戻ってテキストを開いても、

頭のなかがモヤモヤして
全然集中できない。




「佐伯さん?どうしたの?」


あ、葉山くんだ…



「……なんでもない。」




プイッと顔を背けた。



「なんか泣きそうな顔してるけど。」




私の正面に移動して、

じっと見つめてくる葉山くんから

目を逸らす。





「…そんなことないよ」



「彼氏となんかあった?」



「違うよ。
ちょっと問題が難しかったから」


目を合わせないまま
答える。



「どこ?ちょっと見せて。」




「え……」