「蒼介さん、
私、蒼介さん以外の人なんて
絶対に好きにならないよ?

蒼介さん以外の人と一緒にいたいなんて
少しも思わないよ?

予備校にいる間もね、

早く蒼介さん来ないかなって

蒼介さんのことばかり
考えてるんだよ?」



そう伝えると、

途端に頬を緩めた蒼介さんに
抱き寄せられた。



「……………許す」


蒼介さんに
ギュウっと抱きしめられて、

蒼介さんの香りに包まれて
それはすごく幸せで……….


でも、やっぱりここはテラス席で
目の前は歩道で。


「そ、蒼介さん、
やっぱり恥ずかしいっ…!」


両手で蒼介さんの胸を押して
体を離した。



「んだよ、
せっかく幸せな気分だったのに。」


蒼介さんは
つまらなさそうにそう言うと
私の左手に手を伸ばした。