正直言うと、弟と離れる時の
記憶があまり無い。




ショックすぎたか、あるいは
小さい時だから忘れたか。






離れた後、私はよく泣いていた。






母と一緒の布団で寝ていて
いつも横にいたはずの弟が居なくて
寂しくて泣いたり、



授業中ふと思い出して泣いたりで、
母にとても心配をかけていた。







母は、そんな落ち込んでいる私を
どうにかして元気付けようと、
弟と離れた年のクリスマスは
親戚をできる限り集めて
盛大なパーティーをしてくれた。









私は大人達の気遣いを察し、
子供らしく喜んだが、
その後も心が埋まる事はなかった。






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そのまま時は流れ、
気づけば高校三年生になっていた。