ローブのフードをとりながら、

「あの中、すごい人ですね。今日中にリス

トーネに入れるかなぁ…?」

「リストーネからこっちに移ってくる連中

で一番混んでるから、下手すれば夜になる

かもな」

「申し遅れました。トルバドール公国の魔

法剣士団、アルディオ・クレスタで、こっ

ちが…」

「パトリック・ディオスです」

話しかけてきたアルディオは陽の光に当た

ると眩しいくらいの輝きを放つ短い銀髪と

屈託のない笑顔で自己紹介したが、それと

は反対に無表情…というか冷たい視線を俺

に向けるパトリック。なんか絡みにくい

な。