「光羽、待てよ....」

2、3歩歩いた所で威月は
弱々しく声を発した。

それを獅季は軽く睨んだ。

「....」 そんな獅季を私は見上げた。

「ごめん、行こっか」

獅季は目を伏せて私に言った。

「.....ぅん」

それから私達は
一度も振り向く事なく
威月と隣にいた女性の所から去った。